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Napier-0b committed Mar 21, 2017
1 parent 6ed62da commit fc72623
Showing 1 changed file with 17 additions and 17 deletions.
34 changes: 17 additions & 17 deletions napier.re
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Expand Up @@ -14,11 +14,11 @@

今回のテーマは不可能図形のうちの「ネッカーの立方体」です。
しかしそれだけでは新規性に大いに疑問がありますね。Thingiverseなどにも不可能図形の先例がいくつもあります。
//indepimage[cube-and-stairs][thing:578572, 578554]//
//indepimage[cube-and-stairs][thing:578572, 578554]
これらの作品を見てみると、立体の一部を途切れさせたうえで、
途切れたところを背後に溶け込ませる手法によって繋がっているかのように見せていることに気が付きます。
また、繋がっていても
//indepimage[CubeOtherSolution][https://youtu.be/FAYjN5hxLp4]//
//indepimage[CubeOtherSolution][https://youtu.be/FAYjN5hxLp4]
このような形状はInventorでは面倒なので(作れはするようですが)作りたくありません。
そこでこのような条件を課すこととします。

Expand All @@ -34,19 +34,19 @@
まずネッカーの立方体の説明をしたいところですが、
手前にあるはずの辺が奥の辺よりも後ろに……などと言っても正確にイメージをつかむのは難しいので
パブリックドメインの画像を引っ張ってきました、こちらでご確認ください。
//indepimage[NeckerCube][]//
//indepimage[NeckerCube][]
それではさっくり作ってみます。
Inventorは作りたい形が定まっているときには強力ですが、あれこれ位置をずらしてみたりするのには
不向きなのでまずMetasequoiaで試作します。
//indepimage[Metaseq-1][]//
//indepimage[Metaseq-1][]
椅子状の物体ができたところで、奥にある棒が手前の柱の前を通りつつ後ろへ戻るようにせねばなりません。すなわち、こう。
//indepimage[Metaseq-2][]//
//indepimage[Metaseq-2][]
いきなり強引な手法をとったように見えますが、奥の四角形を歪めるよりも手前の柱を動かすほうが
全体の改変が少なくて済む気がするのでこれでよいのです。それではつなげていきましょう。
//indepimage[Metaseq-3][]//
//indepimage[Metaseq-3][]
完成?でもちょっと待って!
これでは遠くに飛ばした柱は下に降りていくにしたがって、手前下側の棒は奥に行くにしたがって、細く見えてしまいますよね?
//indepimage[Metaseq-4][]//
//indepimage[Metaseq-4][]
そこで奥側の面を拡大。

最後に、この錯視の最大のトリックである
Expand All @@ -57,31 +57,31 @@ Metasequoiaのパースビュー上ではあまり問題ないように見えま
棒は、「奥が手前」(な…何を言っているのかわからねーと思うが以下略)なので、
「手前」にあるはずの部分が奥より細いと違和感を感じてしまうはずです。
遠近感を騙すために奥に行くにしたがって太くならなくてはなりません(そして視覚上はほぼ均一な太さに見えるように)。
//indepimage[Metaseq-5][]//
//indepimage[Metaseq-5][]
完成です。それではこの位置関係を参考にしてInventorで実現しましょう。
//indepimage[Metaseq-6][]//
//indepimage[Metaseq-6][]

== Inventor

Metasequoiaではメッシュをぐりぐり動かすだけでよかったのですが、
実際に3Dプリントするとなれば重なった部分が金平糖よろしくトゲトゲしていてはいけませんね。
そこでこのように
//indepimage[Inventor-1][]//
//indepimage[Inventor-2][]//
//indepimage[Inventor-1][]
//indepimage[Inventor-2][]
ロフト機能を使って三本の飛び出した棒がピッタリくっつくようにします。
作りたいフィーチャの起点のスケッチを(本来の)立方体の頂点に相当する部分に描いておき、
飛び出した棒@<fn>{FirstFeature}の側面に沿って終点のスケッチを描けば出来上がりです。
その間はねじれがあっても自動的につないでくれます。
//footnote[FirstFeature][他の二本がくっつくベースとなる最初の一本もロフト機能で作っています。終点は既存平面からオフセットした作業平面上に描きます]
//indepimage[Inventor-3][]//
//indepimage[Inventor-3][]
おや、どうやら太さが足りないように見えますね。
でも大丈夫、終点スケッチの寸法をいじるだけでロフトも自動的に修正されます。Inventorはかしこいので。
//indepimage[Inventor-4][]//
//indepimage[Inventor-4][]
めでたしめでたし、さてこれで3Dプリントの注文をしましょ……
//indepimage[Price][]//
//indepimage[Price][]
オ゛ァ゛ァ゛―ッ!!(画像略)
仕方がありません、全パーツ分割です。ナイロン樹脂における面接着は衝撃にかなり弱いことがC91の経験から分かっているので、はめ込み式にします。
//indepimage[PartsDivided][]//
//indepimage[PartsDivided][]
闇魔術を使って各辺をバラバラにして並べなおしました。こうすると@<strong>{1,832円}で済みます。
差額の8,949円がパーツ分割の苦労、あるいは一体成形の名人(名出力機)芸の価値に相当するわけですね。
スカスカの物体を分割することで空間費(最大外形寸法によって計算)の削減を行うのは、
Expand All @@ -93,7 +93,7 @@ DMM3Dプリントを利用する場合の一般的なテクなのでどんどん

単純な形状のパーツの集合体であるためか、繁忙期でないためか、はたまたプリント速度が向上したのかはわかりませんが、
ウェブサイトに掲載されている発送目安の79日よりかなり早い4日で届きました(造形開始から発送通知までは2日でした)。
//indepimage[PrintedParts][]//
//indepimage[PrintedParts][]
こうして出力してもらうのも3回目となると、経験則らしきものが浮かび上がってきます。
その一つは「凹部と凸部による接続は難しい」ということです。
つまり、穴をあけて、そこに差し込むことで固定する手法は取りづらいのです。
Expand All @@ -104,7 +104,7 @@ D言語くんの胴体と手足を繋げるのに利用したT字スリットで
パーツが完全に外れてしまうまでに余裕があり(深く差し込んでいるため)さらにプラスマイナスどちらの誤差にも対応しやすい@<fn>{Tolerance}
のではないかと考えています(削る場合は細いヤスリが必要になりますが)。
//footnote[Tolerance][構造力学や精密工学を学んでいるわけではないので、もっと良い形状があればご教示ください]
//indepimage[BarbedConnector][]//
//indepimage[BarbedConnector][]
組み立てた状態の写真は、どうしてもパースが目立ってしまい肉眼での見た目とかなり異なるものなので省略します。
写真で撮っても錯視が成り立つような設計の方法を考えたいところです。

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