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アクセス レビューにおける職務の分離チェックによるコンプライアンスの確保
2021-07-30 9:00
Azure AD
US Identity Blog
Access review

アクセス レビューにおける職務の分離チェック機能を用いたコンプライアンスの確保

こんにちは、Azure Identity サポート チームの中井です。

本記事は、2021 年 7 月 26 日に米国の Azure Active Directory Identity Blog で公開された Ensure compliance using separation of duties checks in access requests を意訳したものになります。ご不明点等ございましたらサポート チームまでお問い合わせください。


Azure Active Directory (Azure AD) の Identity Governance 機能により、一貫したプロセスや透明性を伴ちつつ、従業員の生産性とセキュリティに対する企業のニーズを両立することができます。現在プレビュー中である、Azure AD エンタイトルメント管理の新しい 職務の分離チェック機能 を用いると、ユーザーによる過剰ないしは一貫性のないアクセス権の取得を防ぐことができるようになります。

今日、弊社のカスタマー ストーリー サイトにて紹介されているような多くの企業では、Azure AD Identity Governance のエンタイトルメント管理とアクセス レビュー機能を活用することで、アクセス期間の制限を設定し、ユーザーがビジネス上重要なアプリケーションへのアクセス権を必要以上に長期間保持しないようにしています。

エンタイトルメント管理では、グループ、Teams、アプリ ロール、サイト ロールなどのすべてのプロジェクト リソースを単一のアクセス パッケージに束ねることができます。例えば、ユーザーが営業用アプリケーションを使うために営業担当ロールを必要としている場合、そのロールを含むアクセス パッケージをリクエストすることができます。 アクセス レビューが承認されると、ディスカッションのための Teams チャネルや、ドキュメントを保存するための関連する SharePoint Online サイトへのアクセス権が付与さあれます。割り当てが終了すると、そのアクセス権は自動的に削除されます。

職務の分離チェック機能では、不正使用につながる恐れのある権限の組み合わせをユーザーが受け取らないようにすることで、リスクを減らすことができるため、Azure AD の Identity Governance における最も追加要望の多い機能の一つでした。

職務の分離チェック機能の動作

営業用アプリケーションに加えて、会計用アプリケーションがあるとします。社内の監査担当者は、誰も営業用アプリケーションと会計用アプリケーションの両方のデータを変更できないようにするべきだと考えています。そのために、すべての承認プロセスにおいて、会計データへのアクセスを要求するユーザーがすでに営業データへのアクセス権を持っているかかどうか、またその逆はないかどうか確認を行いたいと考えています。

職務の分離(プレビュー)チェック機能では、ユーザーがすでに別のアクセス パッケージに割り当てられていたり、他のグループのメンバーであったりする場合に、そのユーザーがアクセス パッケージを要求できないよう制限することができます。営業と会計のアクセス パッケージを同時に使用できないよう Azure ポータルまたは Graph API いずれかの方法にて設定することで、承認者 (管理者) はユーザーがどのような割り当てを保持しているか手動で確認する必要がなくなるため、アプリケーションの管理プロセスを簡略化することができます。

2 ステップで職務の分離チェックを設定する

例えば会計スペシャリストというアクセス パッケージを割り当てられた人が、MyAccess のページにアクセスして営業担当のアクセス パッケージを要求すると、それらのアクセス権を同時に取得できないことが通知されます。通知を受けたユーザーは、現在の要求を取りやめるか、異なるロールで別のアクセス パッケージを要求することができます。

設定に必要なステップはたった2つです。

本プレビュー機能をご利用いただき間もない場合であっても、エンタイトルメント管理や他の Azure AD Identity Governance 機能を既にご利用いただいておりましたら、皆様よりフィードバックをお待ちしております。